ガラケーは本当に無くなるのか?キャリア側の思惑は?
店員時代、客からの質問で多かったのが「ガラケーは無くなるんですか?」というものだった。
中にはガラケーが無くなるので嫌々スマホに変える人もいた。
そういう時、ぶっちゃけ店舗側としてはガラケーからスマホへの機種変更もノルマとしてカウントされるので何も言わずにそのまま機種変更をするのだが、実際ガラケーは無くなるのだろうか?
大手キャリアの目線からガラケーの今後について考察していきたい。
各メーカーがガラケー生産の終了宣言
パナソニック等の日本の携帯端末メーカーが2017年以降、ガラケーの生産中止を発表。
未だ根強いガラケー人気
各キャリアがスマートフォン移行に力を入れている反面、未だにシンプルなガラケーを望む声は多い。
ガラケーを愛用する人の特徴として
・ネットを使用しない
・シンプルに使いたい
・月々の料金を抑えたい
というのが挙げられる。
契約プランによってかなり開きはあるが、例えばガラケー利用者の月々の維持費が平均で2~3000円以内に収まるのに対して、スマホは1万円近くになる。
逆に考えると、キャリア側にとってはガラケーを維持するよりも完全にスマホに移行してしまった方がどう考えても得である。
ガラホの魅力と需要
Docomo,AUは共に2015年の夏モデルで、スマートフォンとガラケーの中間にあたる「ガラホ」を発売した。
Docomoはあくまで従来のガラケーの延長で、LTE(4G回線)に非対応、VoLTE(クリアな音質)にも非対応、Wi-fiにも非対応である。
そのため料金体系も従来のFOMAプランが使えるので月々の維持費も安く抑えることができる。
要は「LINEがしやすいガラケー」と認識してもらえば分かりやすい。
一方でAUのガラホは、LTE・VoLTE・Wi-fiにも対応しているのでテザリングでも活躍が期待できる。Google Playが使えないことを除いてはスマホと同じだと思ってもらえれば良い。
また、AUガラホの新作「SHF32」発売にあたって、新しい料金プランもできたので、比較的安く使用できるようになった。(2000円~5000円前後)
ざっくりした比較としては、従来のガラケーの利用法に加えてLINEぐらいしか使わないのであればDocomo、ネットを見たりWi-fiモデルとの二台持ちを考えているならAUと言ったところだろうか。
両キャリアとも探り探りの段階だが、将来的には機能面でも料金面でも両者の差は無くなるだろうと私は思う。
ちなみにSoftBankは、年内に「ガラホ」を発売するとの発表はしているが、SoftBankの宮内社長が「ガラケーはいらない」と言った旨の発言をしているので、よりスマホに近い性能のガラホを発表する可能性が高く、当然料金も相応のものになりそうだ。
ひとまずは安心?
年配の方などは、家族に持たされてるだけで月々1000円近くの基本料金だけで維持している人も多く、ガラケーの生産がなくなった後もしばらくは料金が跳ね上がることは無いだろう。
大手キャリアとしても、Simフリーの義務化や格安Simの登場もあって競争が激化しているので各社強引な料金の値上げには踏み切れ無い。
鍵はタブレット?
近年、大手キャリアがさかんにタブレットを推しているのは偶然ではない。
基本的に1人1台あれば十分な、限られた数のパイを取り合わなければいけないキャリア側としてはタブレットで新規の回線 (収入)を増やしたいというわけだ。
現実問題、これだけスマホが普及している今、各社にとって月々の料金が安いガラケーを出すメリットは低いが、タブレットなどで新規回線が増え、キャリア側潤えばそれに伴いガラケーも長生きするのでは無いだろうか。
いずれにせよ日常生活を携帯に支配されている我々ユーザー側は弱い立場である。